死 人 に 梔
本日の天秤座。
朝から明るい声で不吉な予言をされる
『本日のあなたの運勢は最下位。』
聞かなきゃ良かっただとかって
革靴に足を埋めますか
『ラッキーカラーはオレンジ!』
寝覚めの悪い窮屈な枕 朝の珈琲苦すぎるし
最下位の通勤出発前に 忘れ物無いかって聞いてくる人
誰でも無い君が良いんだ とかって別に思ってないけど
そういやいなくなっても気付くかどうか・・定かじゃ無いが
いいや いってきます
らしく無い事ばかりして 頭がショートしそうになる
え?ちょっと待てよそもそも
自分らしいなんて何でしたっけ
ありましたっけ
結局オレンジには出会え無かったし 情けないくらいのいつもの日々
最下位だなんて日常を ランキングにするもんじゃない
どうせ同じなんだろうな 誰でもなくあなたが良かったとか
そういう運命論じゃなくて 安くも高くも無い手頃な感じ
そんな風に考えてしまえば
人目も気にせず溜息が
まあいいか
君がいる所に帰ろう
世界中に自分と同じ運勢が どれだけでも存在してる訳で
ハッピーな最下位も いるかもしれないね
気持ちの問題?
いいや ただいま
原液。
カラメル色の照明に 搦め捕られて目が離せない
5分後に見せられた証明書 つまらないヤツの烙印
僕はそう幾らでもさ 好きだと宣える少年
困ったふりをしたまま 何処かに行ってしまい蒼然
不穏な吐息と明日の願望
混ぜ合わせたら何になるの?
不信な廃棄と裸足の陰謀
僕らは黒い程満たされるのか
そして足すだけ足した後で
元に戻したいと言ったり
額縁の中の肖像に 導かれてしまった将来
今期のドラマはいまいち 感情移入出来なくて消耗
蒼い空があるじゃないか
混ぜあわなくても良いじゃないか
僕らはどうせいつかは
白くなってしまうんだし
碧い海があるじゃないか
知り得なくたって構わないよ
僕らはきっといつでも
別に取ってあるガラス瓶を持ち歩き
たまに覗いたりしてるんだよ
汚れのない原液をさ
そしていつかあなたとなら
素敵な色にしたいと言うんだ
汚れもなく原液をさ
徘徊Cアカラサマ
お二階で仰向けに寝てると
鍵を上手に掛けてくれない窓の向こう
誰かの声が聞こえてくるよ
ああ どうしたんだい?
泣いてるのか笑ってんのか そもそも人か猫か犬か
判らないけど 何か必死に叫んでる
泥沼を歩かなけりゃ 綺麗な足跡は残せない
多少裾が汚れるから ハイヒールは履けないよ
もう 矛盾蟻地獄
助けてとか 会いに来てだったら
つまらない事考えずに窓を開け放って手を振るけど
迷惑そうに眼を伏せるのか
良いさ良いさそれでも良い
君は言葉を持たずに殴り書き
君は言葉見つからず絶叫癖
愛してとか 傍にいてだったら
つまらない意地なんか窓の外へと放り投げるけど
そんなには広げられはしない 狭い円の中に閉じ込められる
あんなに言葉があったハズなのにみたいに 突然濾過が始まって
不純物として扱われるなら
良いさ良いさそれでも良い
お腹の空きかけた真相に
渡してやれない空想茶番劇
絶不調な今が更けていくから
もう 無残針地獄
雷雲
曇天に火
浮かんで消える意
大腿骨に宿った痕
たいして意味もなく戦闘
やる瀬なくなった訳じゃなく
冷たい苺味流し込んで
昔々のお話
ほらほら 正当化出来るじゃん
くだらない口車 乗せられてQueenCard
愛想のない口癖 カンに障ってKingTower
色褪せて行く恋愛論でも 空回りしてく現実感でも
さよならであるべきだよ
堕ちろ雷雲から 仇のまんま
見失いそうになって もう止まんない
堕ちろ雷雲より まだ越えない
真っ赤色になった胃の中から はい上がってくる 情緒
嘘や夢に流されたって 走る衝撃は絶対だろ
簡単に使える言葉並べて 苦し紛れをするよりも
髄まで届く Raid-on
一体どうしたって言うんだ? 不機嫌そうに渇いた泣き声をあげて
一体何をしろって言うんだ? 必死に呼び止めたって明日に向かうよ
苦しい呼吸をしたくないとか いつも期待してたいなら
さよならであるべきでしょう?
堕ちろ雷雲から 徒のまんま
見失ってしまって もう変わんない
堕ちろ雷雲より まだ怖いから
不機嫌色の頭上から 降り注ぎ始める 強情
このままじゃ解らないだろ
衝撃ばかりを求めてさ
髄まで響く Raid-on
breakoff
いつまでそこにいる気なの
寒がりの癖に脱ぎ散らかしたりして
挨拶がわりの投げキッスが
嘆キスになっちゃうや
今夜のディナーのメインディッシュは
向かい風紛いの溜息情報
そろそろふくらはぎが痛いや
ポシェット下ろしても良いかな
突然解らせあいが始まり
間に吹きすさぶ砂嵐
ちょっと奥さん ゴミ出し曜日間違ってませんか
お気に入りのシューズは 燃えるゴミではありません
大変だ駆け出さなくちゃ
崖っぷちまで後ちょっと
崖っぷちまで後退り
活動維持装置なんだよ 蓋を閉じてもさあ
電池を食ってしまうだろ 早く充電器買ってよ
今朝のスープは具じゃなくって
愚痴をふんだんに使ってらっしゃった
大変だよ駆け出そうよ そこから何処に行くかは
自分達次第じゃないか どうしようも無いじゃないか
かたんと小首を傾げて
断絶まで後少し
犬とヒールは金網が嫌い。
今練習中のバルカロールが 頭の中に流れていた
ネジの取れかかった何かに 襲われた事があるのかもしれない
未だに真四角の集合体は
跳んで越えてしまう
ヒールを履いた時から 曲がり角の家に犬がやってきた時から
眼が合う度に っていうSweetCase
興味も無いのにいつの間に足枷
どうにかして って名前も知らないのに
コツコツアスファルトを響かせよう
カツカツ踵をならしてみよう
誰かに逢えるかもしれないね
躓いてしまった事を いつまでも思い出してしまうから
今でも下ばかり気にして バス停まで歩いていくよ
その横を通り過ぎた あの犬も同じようにして
曲がり角の家まで 歩いていくよ
私達は何か似ているのかもしれないね 願望は少しずつ右へ逸れていく
僕達には何も無かったハズなのにね いつまでも世間知らずなままで
明日も同じ色の空しか知らないくせに
どうして解ってしまうの?
ヒールを履いた時から 曲がり角の家に犬がやってきた時から
唇を離れ出す口笛は 曖昧も何も暮れ泥んで
どちらでも無いを主張したいから
それは「何処へも行けない」じゃないから
それでも無くしたものを気にしてしまい 今日も下ばかり気にして歩いていくよ
擦れ違い様に瞳を合わせる あの犬も同じようにして
明日の間際へと
歩いていくよ
青の似合うお人
シロップの混じった エスプレッソラッテ
テロップのマジック つい追ってしまうね
ぼんやりとあなた 画面を見つめる
その色に染まる
瞳が青に
もうやめなさい 視力が落ちてしまうよ
そんな夜中に 楽しいことは無いでしょう
もう寝なさい 瞳の色を黒に戻して
明日また そういう諦めも必要
毎日 必要だよ
ハーブのスパイスで エスカルゴステーキ
ハーフのスパゲティー
もうお腹いっぱい?
途切れたスイッチ
あなたの瞳は
黒く沈んで
天を仰ぐ
あなたはやっぱり
青の似合うお人
何を言おうと
聞かないつもり
解った先に眠るとするよ
すぐ諦められるから
諦められず
青い瞳のあなたは
一晩中
見つめていると良いよ